印鑑変更届にまつわる話

印鑑変更届にまつわる話

Published by in trademark on 2月 25th, 2016

 

~そもそものいきさつ~
商標法4条1項11号は、他人の登録商標と類似範囲内にある出願商標は登録を受けられないことを規定しています。他人の登録商標なので、登録商標の権利者と出願人とが同一の場合には適用されません。商標法4条1項11号の拒絶理由が通知されたときの対応としては、指定する商品等が非類似となるよう補正したり、引用された登録商標と出願商標とが非類似であることを主張することが一般的ですが、先日、引用登録商標の権利者と出願商標の出願人とを同一にすることで商標法4条1項11号の拒絶理由を解消すべく、権利移転登録申請書と出願人名義変更届とを提出する機会がありました。

~こんな疑問を持ちました~
譲渡証書などの証明書類を揃えて申請書類に添付し、特許庁に提出したのですが、その手続の際に使用した印鑑と以前手続に使用されて登録されていた印鑑とが相違する旨の手続補正指令が、まず、出願人名義変更届の一部譲渡証書に対して送達されました。印鑑変更届を提出することで問題がなくなるのですが、その準備をしていたら、数日後に、包括委任状に対しての手続補正指令が送達されました。これも同様に印鑑変更届を提出することで問題がなくなるのですが、印鑑変更届はそれぞれに対して2枚提出するのか?権利移転登録申請書も同一の印鑑を使用しているから、権利移転登録申請書に対しても指摘される!!となると、3枚?それとも、先に2枚提出したら、まだ連絡のない権利移転登録申請書に対しては、印鑑変更届提出後にチェックされるからセーフとなるのか??そんなことを疑問に思い、すぐに特許庁へ電話しました。

~特許庁からの回答~
結論は、包括委任状に関しては、発送番号を記載した印鑑変更届で対応し、出願人名義変更届の一部譲渡証書に関しては、印鑑変更届を提出した旨の上申書(発送番号記載)で対応すればよいとのことでした。つまり、印鑑変更届は1枚提出するだけです。ついでに、移転登録申請書の一部譲渡証書に関してはどうなるのかと、特許庁へ問い合わせたところ、移転登録申請書に関しては、補正ができないので却下になる可能性が高いとのこと。その場合、すべての提出書類を返してくれるので、収入印紙を含め再提出すればよいとのことでした。移転登録申請書の一部譲渡証書に関しては、印鑑変更届を先に提出したからか、特許庁の職員が機転をきかせてくれたのか、スムーズに手続が完了しました。

~感想~
今回思ったのは、「要は、印鑑変更届を1枚提出すれば解決するのだから、どれか一つの手続きに対して手続補正指令を送達しておいて、後の手続きに対しては印鑑以外の指摘がないのであれば、その手続補正指令への対応を待ってからチェックしてくれるとありがたいなぁ。」ということです。このように思うのは、申請者側の勝手でしょうか?やはり、お役所なりのルールがあるのでしょうね。

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備忘録

備忘録

Published by in trademark on 1月 4th, 2016

 

年始早々、登録審決。幸先良いスタート。

出願商標:□□□□\~SINCE○○○○~
(□:ありふれた氏(うじ)、○:創業年)
拒絶理由;商標法3条1項6号
反論:創業年の立証+全体観察が自然+同氏(うじ)の競業他社の不在(□の周知性やありふれていないことの主張は認められず)
感想:創業が古いと、創業年の証拠が残っていないことがある。今回はなんとか探し出せたのが勝因だと思う。創業年が立証できる場合には、ありふれた氏+創業年の組合せで権利化できる場合がある。今後、ありふれた氏での出願依頼があった時のアドバイスに役立てたい。

ひさびさのアップとなってしまいました。特許業務が忙しくブログに時間を割けないことが理由です。今年は、少しずつ体制を整えて、ブログも頑張りたいと思います!

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平成26年特許法等改正法の施行期日が決まりました。

平成26年特許法等改正法の施行期日が決まりました。

Published by in trademark on 1月 23rd, 2015

 

平成26年特許法等改正法が今年の4月1日から施行されます。
本日、特許庁のHPで発表されました。

http://www.jpo.go.jp/torikumi/kaisei/kaisei2/h26_tokkyo_kaisei.htm

音や動き、ホログラムなどの新たなタイプの商標が登録できるようになります。
下記の動画でわかりやすく説明されています。
ブログでも改正内容をアップしていく予定です。

http://www.jpo.go.jp/seido/s_shouhyou/trademark_ch/index.html

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■~「ジャポニカ学習帳」の立体商標登録から考える出願形態~

■~「ジャポニカ学習帳」の立体商標登録から考える出願形態~

Published by in trademark on 8月 26th, 2014

 

少し前のニュースですが、このほどショウワノート株式会社の「ジャポニカ学習帳」が「ノート」では初めて立体商標として登録されたそうです。

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1408/05/news126.html

「ジャポニカ学習帳」は、1970年から製造・販売されているとのこと。使ったことがないという方でも、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。私自身も使ったことがあるかは記憶にないのですが、確実に文房具店で見たことがあります。あのデザインは確かに個性的で記憶に残っていますよね。表紙のリアルで本格的な写真もインパクト大ですしね。
公報を見ますと、定期的に変更される写真の部分を除外した、「枠」のデザインでの登録のようですね。
*参考:商標登録第5639776号*
http://ogasa-pat.com/home/image/japo.pdf

ここで思うのが、「ノートのデザインに関するものなだから意匠登録じゃないの?」ということ。確かに、「デザイン」すなわち「意匠」といえば「意匠法」が頭に浮かびますよね。

しかしながら、意匠法で保護を受けるためには、先ず、新しいデザインであることが求められます。周知著名になっているデザインというのは、その時点で新しくなければならないという要件を満たしませんので、そのままでは意匠法では保護が受けられません。保護を受けるには、新たな創作的な要素を付加する必要があります。

一方、商標法は、商標に化体する(した)業務上の信用を保護する法律ですので、業務上の信用が化体しない識別力のない商標の登録は認めていません(商標法第3条第1項)。これに対して、自他商品等の識別力がない商標であっても、長年に亘って使用し続けていると識別力を有するようになることが経験的に分かっているので、商標法は、使用によって識別力を有するに至った商標については、例外的に登録を認めています(商標法第3条第2項)。

以前、こちらの「スーパーカブ、立体商標として登録へ」
http://ogasa-pat.com/?p=5578
の記事で、意匠登録出願をせずに公知になってしまったものの法的保護の価値がある形態については、商標法(立体商標)を戦略的に活用すべし、と述べたのは、意匠法で保護が受けられなくても、例えば、「ジャポニカ学習帳」のように、長年愛されて認知度が高くなり、そのデザインがショウワノート株式会社の製品であることを示すようになれば(識別力を獲得すれば)、商標登録が受けられるからです。この商標登録によって、競合他社は「ジャポニカ学習帳」に似たネーミングや似た表紙写真を使用していなくても、商標公報に記載された写真に類似した外観のノートは販売できなくなります。

商品のデザインだから「意匠」と決まってしまうものではありません。デザインが物品の機能に由来する場合、一般的には、特許法や実用新案法で保護を受けた方がベターです。特許法や実用新案法は、保護対象が技術的思想なので権利範囲にそもそも幅があり、物品の美的外観(見た目)を保護対象とするために権利範囲が狭くなりがちな意匠法と比べて、手厚い保護が受けられることが多いからです。また、商品等の形態が、自他商品等の識別力を獲得している場合には、不正競争防止法によって保護が受けられる場合もあります。

保護を受けようとする出願形態に迷ったら、先ずは、何を保護したいのかという点について考えて見ると良いと思います。デザイン自体の保護か、それとも業務上の信用の保護なのか、或いは、技術的思想の保護なのか。う~ん、イマイチよく分からない!と言う方は、弊所までお気軽にご相談ください

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■地域ブランド商標登録、商品販売量や広告宣伝実績から周知性判断へ

■地域ブランド商標登録、商品販売量や広告宣伝実績から周知性判断へ

Published by in trademark on 8月 8th, 2014

「地域ブランド」の商標登録を認める際の要件について、周知性に関する新しい審査基準が設けられるようです。

「周知性を有していること」は、地域団体商標の登録要件の一つであり、「周知性」とは、その商標が出願人または構成員の業務に係る商品(役務)を表示するものとして需要者の間に広く認識されていることを言います。この要件について、現行の審査基準・運用においては、例えば、隣接都道府県に及ぶ程度の周知性が求められます。現行制度による「周知性」に関する詳細につきましては、下記サイトをご参照ください。

http://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/pdf/syouhyoubin/47_101_03.pdf

日刊工業新聞の記事によりますと、『「地域ブランド」の商標登録を認める際の要件について、対象となる商品・サービスの販売数量や広告宣伝活動の実績に応じて「周知性」を判断する方針を決めた。商品・サービスを流通経路や消費形態によって類型化し、それぞれ周知性に関する新しい審査基準を設ける。』とあります。

インターネット通販や、全国展開する大手小売りチェーンを通じての販売などが当たり前となっている現状において、従来の商品の流通経路等を想定した現行の審査基準の見直しが必要であることは明らかですよね。そうなると、「隣接都道府県に及ぶ程度の周知性」という表現の削除及び新しい審査基準の設置は必須のようです。

詳しくは、こちらの地域団体商標の周知性に係る審査基準の改訂について(案)でご確認頂けます。

周知性に関する審査基準が緩和されるようなので、これまで、地域ブランドの商標登録をあきらめていた方やこれからという方、今後の動向に要注目です。弊所でも新しい動きがあり次第、随時掲載していく予定ですので、弊所ブログを「要チェック!」頂きますようお願い致します!!

地域団体商標についてはこちらもご参照ください。

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